2014年5月31日土曜日

映画「金と銅」感想 イラン大使館

2014年5月31日
イランの国旗

まとめ 上映会 美術品 会場  日章丸事件

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イラン映画上映会



3本立ての1本目、「金と銅」を見て



 イランの普通の人々の様子。

村のしきたりで幼いころ預言者の神学生に嫁いだ若くて美しい娘。

二人の子供の世話をすべて妻に任せきりの神学生。
教師となり生徒を教える時間も、学びたいという熱心さと執着。

タクシーの運転手の友人。

知的障害の娘を持つ大家さん。

家庭不和の病院の事務員。

ペルシア絨毯の商人。

これがすべてではないが、敬虔な信仰と親交を感じた。


 映画監督は短い時間の中に不用意なものは入れない。

すべてに思い入れがある。

何気ないシーンが、あとからジーンとくる。

そして、名画や名作は、けして考えや気持ちを押し付けない。

見る人によって、また、同じ人でも見る時期によって異なる意味を持ち、感じ方が異なる。

神話や昔話のように、伝えられるうちに変化したり、意味が変わったりする。

物語に変化と発展性に富んでいる。

もしかしたら、仏教、キリスト教、イスラム教などが宗派に分裂していくのも、そのセイかもしれない。


 名作はけっして押し付けないが、名作の解釈をうまく語れる人は、自分の感じ方こそ真実と押し付け始める。

料理にたとえると名作は、味噌汁でなく、お吸い物。

 この映画は、ちょっと味が濃い物や、甘いスイーツや辛いカレーを求める人に物足りない。

でもお吸い物をつくる手間、そして、微妙な違いを楽しめる人にとっては多くの示唆を受け取れる。

たとえば、ペルシア絨毯。

これを作り上げる手間と時間を知れば、ありがたさがわかる。

ましてや、もしそれが知っている人が作っていたとしたら・・・。

関心を持ち、意味(手間)を知ることによってい感じることができる感動もある。


 

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上映作品、時間の変更のご案内

5月31日(土)に予定されているイラン映画の上映会ですが、「こんなに近く、こんなに遠く(原題:Kheili Dour, Kheili Nazdik)」の邦訳が当日までに間に合わないそうですので、誠に恐縮ですが、下記の通り変更させて頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。

 上映作品、スケジュールは以下の通りです。ご参加を希望の方はこのウォールにメッセージをお送り頂くか、当センターのメール・アドレスccis@hotmail.co.jp までメールをお送りください。

1. 金と銅

(フマーユーン・アッサーディ監督、2011年)(1時間47分)
よき父、よき夫になろうとするイランの聖職者の姿を描く家庭ドラマ
  午後0:30-2:17pm

2.「桜桃の味」

(アッバス・キアロスタミ監督、1997年)(1時間35分)
  14:30-16:05

1997年のカンヌ映画祭でグランプリに輝いたイラン映画。人生に絶望した男が、自分の自殺を助けてくれる人を探しもとめつつ、人生の本当の意味を知るまでの姿を描くヒューマン・ドラマ。バディは、自殺の協力者を求め、一台の車に乗ってさまよい続けていた。道中彼は、あるトルコ人の老人ゲバリに出会う。老人と話すうちに、絶望していたバディの心のなかに光がさし、彼はしだいに希望を見出してゆく。
http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tymv/id83774/ より

3.「彼女が消えた浜辺」

(アスガル・ファルハーディ監督作品、2011年)(1時間19分)
  16:20-18:20
[ベルリン国際映画祭最優秀監督賞(銀熊賞)受賞、トライベッカ映画祭最優秀作品賞受賞]
浜辺にバカンスに訪れた若い女性の失踪(しっそう)事件をきっかけに、人間の複雑な内面が暴かれるヒューマン・ミステリー。
http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tymv/id337058/

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